豊かな時間を生む、人生を彩るお菓子を。
私たち「Abeille et Une」がつくるのは、心と体を想ったお菓子。
そして、それを味わう“心豊かな時間”そのものではないだろうか。
お菓子には思い出が重なる。
大切な人と食べたとき、家族とわいわい食べたとき、一人のんびり食べたとき…。
豊かな時間そのものが、味わいを深めていく。
―これはちょっと昔、“身体によいもの”を意識始めた頃のこと。
さまざまなことに過敏になり、お菓子も体によくないのではないかと思い悩んだことがある。
素材を変えても、ただのごまかしではないかと不安に駆られた。
自分は、いったい何をつくっていけばいいのだろうか。
原点に戻るべく、フランス菓子の祖国へ飛び立った。
チョコレートやキャンディが棚いっぱいに並ぶフランスのパティスリー。
その地の人々は、それは幸せそうに笑顔でお菓子を味わう。
お菓子は「毎日のとっておきの楽しみ」であり、暮らしを彩る「人生を豊かにするもの」。
お菓子の本当の存在意義を肌で感じ、心が震えた。
お菓子が生む、豊かな時間を多くの人に届けるという使命を忘れてはいけない。
身体によい素材にこだわる。けれど決して無理はしない。
心の声に耳を傾けて、食べたい、おいしい、と思うものをつくる。
お菓子に込めた想いは、きっとお客さまにも届くだろう。
これからも私たちは、味わう人を想い、
身体も心も喜ぶお菓子をつくり続けていく。
実直に、「おいしい」を磨きぬく。
繊細なお菓子づくり。
こだわりは数あれど、一番は「おいしい」ことに尽きる。
しかし、そのおいしさというのは、絶妙なバランスの上で成り立つからこそ難しい。
ただ甘いだけではなく、
甘味、酸味、渋味、苦味、塩味、旨味…様々な味覚をくすぐる奥深い味わい。
そこに香りや食感が加わり、五感を満たすお菓子が出来上がる。
自信をもって選び抜いた材料を使っているからこそ、
素材の味が際立つように、無駄をそぎ落としシンプルに。
ミリグラム単位の微調節を繰り返し、心からの「おいしい」を磨きぬいている。
エッセンスは、作り手のやさしさとあたたかさ。
お菓子づくりにおいて、素材にこだわることは欠かせない。
オーガニックで安心安全に育てられたものを探す中、
これまでたくさんの縁がつながり、卵や果物など、
信頼できる素材とその作り手に出会ってきた。
不思議なもので、素材の味には、その作り手の想いを感じとることができる。
作り手と接したときに感じた「やさしさ」や「あたたかさ」は、
その人が育て作ったものにも宿るのだ。
私たち“お菓子の作り手“の想いもきっと、
お菓子に表れるのだと改めて気付かされる。
作り手みんなの想いを丁寧に包み込んで…。
こうして、やさしくて心あたたまるお菓子が生まれていく。
既成概念にとらわれず、もっと自由に。
中の様子が見えず、入りにくい店構え。
定番ケーキのないショーケース。
バーのような席でサーブするデザートコース。
そのどれもが、いわゆる“街のケーキ屋”とは程遠い。
既成概念にとらわれない、自由な発想。
その姿勢は、お菓子づくりも変わらない。
唯一無二のお菓子をつくり、唯一無二のお店へと育てていく。
お店のスタッフ、素材の作り手、そしてお客さま…
みんながつながり、みんなでつくりあげていく
「Abeille et Une」でありたいと思う。